(ぬ)乙女ゲーム感想保管庫。

乙女ゲームの感想日記。

キューピット・パラサイト個別感想①(シェルビー/螢彩院/ギル)


この感想は元々身内の友人へ向けて、おすすめプレゼンもかねて書いていた感想をそのまま転載しています。その為、ある程度のネタバレを回避して書いています。ネタバレの都合上、隠しキャラの個別感想は書いていません。




シェルビー・スネイル

地位パラサイト×永続的SSランク追求型×冷血プレジデント
《キューピット・コーポレーション》の創業者にして、社長。世間的には愛妻家として広く知られているが、実は独身。そろそろ結婚しないと辻褄が合わなくなってきたため、今回秘密裏(匿名希望&秘書による代理婚活)に、自社で婚活する事を決意し、「昇格したい」と豪語していたヒロインに話を持ちかける。
常に地位の向上を追い求め、SSランクでいる事を良しとするストイックさで、仕事中心のライフスタイルを形成している上に、恋愛感情は非合理的だと感じている一面がある。



CC.創業者にして社長を務める彼、シェルビーは何に置いても社会的地位を一番に重んじる地位パラサイト。常にSSランクであろうとする彼の私生活は常に仕事に直結するストイックな生活。睡眠時間や食事時間などの仕事に関係ない時間の無駄を嫌う彼は、恋愛なんてもっての外。恋愛も結婚も仕事をするうえで煩わしく無駄なものと考えています。しかし彼は「結婚相談所」の社長。他人の結婚を手伝う会社の社長が未婚なはずがない。そんな勝手なイメージから気づけば彼は「愛妻家」として世間で有名になってしまう。会社の信用問題などにも関わり、独身であることが言い出せない彼は既婚者で「愛妻家」である嘘をついて日々を過ごし、気づけば4年が過ぎていた。しかしいい加減その嘘を貫くにも限界が来ている。でも真実を公表することも出来ないいま、彼がたどり着いたのは「嘘を本当にしてしまえばいい」という作戦。そこで彼は自身の身分を明かさず、自分の秘書に代理役を頼んで婚活するという「代理婚活」に乗り出す。しかし匿名希望なうえに代理者としか連絡がとれず、本人と一度も会えない相手と結婚する相手なんているはずもなく、彼は厄介会員parasite5なんて呼ばれるようになっていました。リネットにparasite5の成婚を依頼したのも自身がなんとか結婚する為。1年でトップブライダルアドバイザーにまで上り詰め、誰よりも純粋に人の縁結びに真剣な彼女ならきっと、結婚相手をみつけてくれるのではないかという希望を持っての依頼です。しかしリネットが担当になったあとも代理婚活には変わりなく、ひたすら「本人とあって相談したい」「会う事は出来ないか」と代理役の社長秘書、オーウェンに訴えるリネットを前にずっと冷や汗をながすシェルビー社長。もう共通の間はずっとこの無理のある代理婚活へのダメだしに頭を抱えるシェルビー社長の反応がみれます。もうめちゃくちゃ面白いんですよこれがwリネットちゃん代理婚活に対してツッコむたびに眉間に皺をよせて唸ったり、動揺したりする姿がもう楽しくって、可愛いのなんの!ちなみに代理婚活中は名前を明かせないので、S氏と名乗ってるんですがリネットちゃんから「情報からみていてS氏は本当に結婚したいと思っていない、資格を取る感覚と同じだと思ってるように感じます」という指摘に「そ、そうか、、そうかもしれないな、、」って、リネットちゃんが知らないうちにシェルビー社長の図星をガンガンについてダメだししてるところ、それにダメージ受けてへこんでる社長の図が面白すぎて共通ずっとニヤニヤ笑ってしまいました。共通は本当にこの代理婚活によるすれ違いコントが楽しかったですね!S氏があまりに残念可愛くって最高でした!また社長秘書で代理役のオーウェンくんもめちゃくちゃ面白くってですね!彼も真面目そうに見えてなかなかに残念な子なんですよwもう社長と秘書二人でポンコツな婚活してるのが凄く楽しかったです。共通特に好きなのは料理のくだりですね。「オーウェンさん、栄養ゼリーをさらに乗っけただけでは料理といいませんよ?」「えっ」「えっ」「えっ?」ってオーウェン、社長、そしてその二人の反応に困惑するリネットの三人で「えっ?」ってなってるのが最高に可愛かったです。大好き。まぁそんなコントを繰り広げるなかで共通は仲良くなっていきますが、S氏の正体はリネットには分からないまま終わります。そして個別。ここからまた色々お話がガラッと変わってきますが、個別からは早々にS氏がシェルビー社長であることをリネットに話しちゃうんですよね!もういい加減婚活もうまくいかず、嘘をつき通すにも限界が来ていた社長は最後の手とリネットに相談するんです。自身の抱えている状況と問題を話し、もう自分は独身だと公表するべきなんじゃないかと。そもそも地位パラサイトではあるんですけどシェルビー社長って凄く誠実な人なんですよ。嘘をついていることも、取引相手先に悪いという罪悪感がずっとあって、誰かを騙してまで地位を得る事をよしとしてないんです。彼はあくまで自身の努力のもと地位を確立してる人なんですよね。なので、会社の信用はなくなるかもしれないけど、公表してしまう方が今まで騙していた人達にも誠意をみせれるんじゃと考え、公表を考える社長。しかしリネットはそれを反対します。リネットだって、トップブライダルアドバイザーになる目標があります。父を見返すには会社がつぶれてしまうのは困るんです。また、共通のあいだで社長はリネットの仕事ぶりをちゃんと評価してくれてるんですよね。リネットにとってキューピットとして「人間の縁を結ぶ」ということは持って生まれた本能みたいなものなんです。だから彼女にとって父親との喧嘩を抜きにしても、縁結びの手伝いをする仕事というのは彼女の”したいこと”そのもので、そこに直結しているブライダルアドバイザーという仕事というのは彼女にとっての誇りなんです。そう、シェルビーと同じように言ってしまえばリネットも縁結びという使命の為に生きている仕事人間です。その仕事をする場所がなくなるかもしれない。信用を失い倒産するかもしてない。それは彼女にとっても避けたい事柄です。なので公表に反対する彼女は別の代案を出します。それは「私が社長の妻役をします!」というもの。そう、この√最近流行りの「偽装結婚」するんです!個別からはシェルビー社長との秘密を共有した偽装結婚生活の開幕です!日々をともにしていく中で段々お互いが惹かれ、価値観をすり合わせていくシナリオになるんですがま~~ときめきとニヤニヤの連続でしたね!そもそもリネットちゃんが本物のキューピット、つまり人外なので、いい意味で人間の倫理観を持ってないんですよ。「人間と恋に落ちる」という概念をもっていない。自分は神だからそういう可能性はないと思ってます。故に無自覚でうやる行動がいちいち社長の動揺と生殺しを誘うことになるんですw個別でも相変わらずリネットの言葉や行動に頭を抱えて「勘弁してくれ」となる社長。も~~ずっとにやにやきゅんきゅんですよwやりとりが面白すぎてプレイしていてついついんふふふふって笑ってしまいました。社長の言葉にならない「ん”ん”っ」や「……っ」や「……そ、そうか」が好きすぎて!!個人的に下着のくだりがめちゃくちゃ笑いました。絞り出すような「ストッキングもやめてくれ」がめちゃくちゃよくってですねwwけんぬ凄いいい演技してましたね~~!!あとバナナのくだりもめちゃくちゃすきです。無意識で生殺しにあう展開めちゃくちゃ性癖なので最高でした!リネットちゃんに振り回されてるシェルビー社長大好きです!まぁ個別はそんなにやにや展開沢山ふまえながら段々お互いが恋心を自覚していく丁寧な恋愛過程が続いてよかったですし、途中みていてもどかしくなるようなすれ違いをして距離が出来たりとドタバタしてますが紆余曲折ありながらも結ばれる二人によかったね~~!って気持ちでみれました。あとウェディングスチルあったのよかったですね~~~!!!!結婚テーマの作品なのでウェディングスチルあると信じてましたが、本当にあって満足です!これ各攻略対象分あるのかな~?乙女ゲーム、いろんなウェディング姿のヒロインみるの好きなんで、凄く今後も楽しみです!二人ともお幸せに!ということですんごくニヤニヤきゅんきゅんできる楽しいルートでした!久々に乙女ゲームしてる!!って気分沢山味わえて最高でしたね!面白かったです!!!


螢彩院・F・琉輝

外見パラサイト×圧倒的フェイス偏差値、毒舌ファッションデザイナー
有名男性服ブランド『KEISAI:IN』を展開する螢彩院一族に生まれ、自身も『Ryuki』というブランドを立ち上げた、優秀なファッションデザイナー。《キューピット・コーポレーション》で成婚した姉により、勝手に会員登録されたため、結婚への意識は非常に“低い”が……美への意識が非常に“高い”。外見の偏差値が低い人を認識できず、過去の担当アドバイザーとも会話が成立しなかった為、厄介会員【PARASITE5】の仲間入りに。
共感覚——シナスタジアを持ち、物や人に対して色が見える事からカラーコードのみで返事をする時がある。乾燥防止のために、マイミストを持ち歩いている。


外見パラサイト。何に置いても外見の美しさ、「美」を優先し重んじるのが彼、螢彩院くんです。彼の家系は古くからある由緒正しいデザイナー家系で、世界的に有名メンズブランド「KEISAI:IN」を展開しています。その企業主である祖母の元で教えを請い、彼はデザイナーとしての勉強をして育ってきました。螢彩院家はその高級ブランドを扱うデザイナーらしい、一般の感性とは少しずれた価値観をもっています。それは「頭の良さに偏差値があるように、顔面にも偏差値が存在する」というものです。頭の良さを数値化出来るなら、「美」も数値化出来て当然という思考なんです。螢彩院くんもこの思考のもと生活をされています。


どういうものかと詳しくいえば、


偏差値70以上のSランク
顔が螢彩院くんの目に映り、恋愛対象として認識できるレベル。
偏差値65以上のAランク
話に耳を傾けれる程度。Aランク以上でないと友人には認められない。
偏差値60以上のBランク
存在は認識できるがせいぜい知人止まり。
偏差値55以上のCランク
仕事としてなら関わるがそれ以上の興味がない。ちなみにヒロインであるリネットちゃんは螢彩院くん曰くこのCランクにあたります。
偏差値55以下のDランク
目に入っていても認識できない。自分とは違う存在。


と、こんな風に彼は数値化された「美」の偏差値で対人相手を決めているんですよね。偏差値60以上が人としての最低限のレベルだと主張しています。その為常に美意識が高く、フェイスミストを常備しています。偏差値が低い相手から声を掛けられたりしたら返事もせず無言でミストをぶっかけてきます。共通の間はまず挨拶変わりかってくらいミスト掛けられてましたね。会話の始まりはいつもミスト攻撃からでした。また彼は共感覚を持っていて通常の人では視認する事はできない、人や物に「色」が見える体質なんです。その為人物はカラ―コードで呼称したりします。ちなみにリネットちゃんは「# ba536e」カメリア色とよばれるくすんだピンク色でした。このカラ―コードで呼ぶの面白くって、ついつい作中出てくるたび自分も調べてどんな色か確認していましたね。中には錆鼠色など、地味だったり暗い色を言う時もあります。こういう場合、大概偏差値55以下のDランクの人間を指していうんですが、彼曰くそういう人たちはくすんだ色のモヤのように見えてそもそも「人間」と認識できてないんです。なので平気で無視します。しつこく絡めばゴミを見るような見下した目でミスト攻撃です。とまぁそんな失礼極まりない価値観のもとで生きている人なので、当然婚活しても相手が見つかる事なく、彼も例に洩れることなく厄介会員parasite5の仲間入りをしているんですが。そもそも彼、「結婚」事態に興味があるわけじゃないんですよね。というより「恋愛感情」そのものがよく分からない、自分には必要のないものと感じています。しかしそれでは何故婚活をしているのかといえば、偉大なデザイナーである祖母に認められる為。彼は有名な「KEISAI:IN」のデザイナーの孫でありながら、「KEISAI:IN」のブランドで服を作る事を許されていません。祖母がそれを認めてくれていないんです。自身の美意識に絶対的な自身がありながらも、親族に認めて貰えないもどかしさ。家が大きなブランドであればあるほど、周りからの期待やプレッシャーもあり、彼はデザイナーとしてどこか焦りを感じているんです。自分ののデザインするものには何かが足りないのだと言われているような切迫感。「KEISAI:IN」として「KEISAI:IN」らしい生き方をしなくてはという強迫観念。そうしたものを抱きながら、自分に足りないものを探している中、同じく才能がありながらデザイナーではなくメイクアップアーティストの道へ進んだ姉から、「恋をしたら世界がかわる」と教えられ、婚活をすることになったんです。そんなわけでデザインの為に恋をしたいけど恋の良さが全く分からない螢彩院くんに、恋のキューピットとしての本能がうずくリネットちゃん。螢彩院くんにも恋の良さを知って欲しいと感じながら、アドバイザーとして関わっていく事になります。とはいえそれは共通までなんですけどね。
実をいうと彼、共通の最後にやっぱり恋がデザインに必要だと思えないって結論出してCC.会員を退会してしまうんですよ。なので個別からはアドバイザーと会員としてではなく、元アドバイザーと元会員として関わっていきます。共通の間で厳しい厳しい指南を受けながら、CランクからBランクにまでなれたリネットちゃん。「仕事相手」から「知人」程度という関係になったことで、仕事相手では気づけなかった螢彩院くんの価値観の見方とかが分かっていく事になるんですよ。シェルビー√でも思いましたが、ここら辺の相手の価値観を否定するのではなく、相手の立場に視野を切り替えて価値観を見直したり、理解しようとするリネットちゃんは非常に好感もてますね。他人の恋を成婚させるのが本能なキューピットゆえなのか、アドバイザーとしての職で培ったものなのか。リネットちゃんの視野の切り替えって凄く尊敬できるなと感じます。彼の価値観を理解して、螢彩院君自身を肯定しつつ、ちゃんとリネットちゃん自身の視点で見方を変える意見を言える。螢彩院くんは良くも悪くもアーティストとしてエゴイストです。それゆえの孤独や悩みに、寄り添い引っ張っていってあげれるリネットちゃんだから螢彩院くんも惹かれてったんだろうなと。恋患う螢彩院うんとっても可愛くってみててニヤニヤしましたね。しかしそれと同時にくっつく過程は非常にもどかしいというか。シェルビー√でもそうでしたが、リネットちゃん。他人の恋に非常に献身的です。アドバイザーとして的確なサポートが出来ますし、他人の恋心にはとても聡いです。しかしそれはあくまで「他人」に対して。自分が人間じゃない、神であること。本能がそもそも彼女自身に”自分もその恋愛対象の中に入る”という自覚を持たせないんでしょうね。明らかに両想いになってるのは分かるのに、彼女自身が自分の「恋心」を理解できないんですよ。それゆえにくっつくまではどうしても彼女の自覚のなさからもだもだするので凄く見ていてもどかしい。仕方ない事だとわかっているんですけどね。そういう意味では彼女も「キューピットパラサイト」なんですよね。彼女自身もパラサイトしている価値観を変えていく物語になってるなぁとつくづく感じます。
またこの√、単純におしゃれすることの楽しさ、自己投資することで得る自信とか、日常のなかで出来るメンタルの成長面においてもちゃんと描かれてるのがよかったなと。おしゃれってやっぱり女の子の夢だよなぁと、明るい気持ちになれるシナリオでしたね。シェルビー√で可哀想だった彼も幸せそうな形で終われそうなのがよかったなと感じます。


ギル・ラヴクラフト

失恋パラサイト×ガールフレンド至上主義、重愛フリーエディター
雑誌・本や、ニュースサイトの編集を担当するフリーエディター。2年前の失恋を吹っ切るために《キューピット・コーポレーション》に登録するもつい全てを失恋相手と比べてしまい厄介会員【PARASITE5】の仲間入りに。
失恋相手とは、大学時代の後輩&ルームメイトであったヒロインの事で、世間知らずな彼女(人間界に家出した直後だったため)を献身的に支えている内に好きになったが、気持ちに気づいて貰えず失恋+ルームシェアを解消。今回、自身の担当アドバイザーとしてヒロインに再会した事で、止まったままだった恋が動き出していく。


とにかく愛した女性に尽くし愛してあげたい激重愛情を持つ男、ギル・ラブクラフト。その愛情表現は「愛を作る」という名に恥じない尽くしっぷりで、下手をすると人をダメにするほどのお姫様扱いをします。そしてそんな愛情を向けるのはこの世界で後にも先にもたった一人だけという想いの強さと重さ。それらを一身に受けているのが本作ヒロインであるリネットなのですが、彼女は誰が見れも同然な彼の想いには一切気付いていないんですよね。それどころか、ギルは彼女の親友である「クラリス」が好きなんだと勘違いする始末。無知や鈍感とは時には人を傷つける残酷さを孕んでいるのだとしみじみ感じる√でしたね。そんなわけで全く脈がないリネットのせいにより失恋を拗らせまくり失恋パラサイトとして厄介会員の仲間入りを果たしたギルと、そんなギルの想いに全く気付かないリネットによる残酷なすれ違いを繰り返すのが共通、個別序盤のシナリオになります。いやほんとね。今までのルートでもリネットの「自分はキューピットで人間じゃないから」「神だから人間同士の恋の枠にはいらない」という思考で拗れてもどかしい想いをするシーンは何度もありましたが、今回のギル√ではそれゆえにギルが何度も傷つくことがあるので、もどかしい以上にやきもきする事が多かったなと感じます。無知ほど残酷というか。
ギルはリネットが神界から家出して最初に人間界で出会った人間になります。彼女の叔母さん、ミネルヴァの手配で人間界ではルームシェアをいて生活するよう言われるですが、そのルームシェア相手だったのがギルになります。普通の大学生として過ごしていたギル。新しいルームシェアの相手はてっきり男だと思っていたのにやってきたのは可憐な美少女だった!しかもその美少女は驚くほど世間知らずで、お風呂は一緒に入ろうとするは、下着は付けずに彼シャツで外に出ようとするはで、嬉しいようなハラハラするような、ハプニングの連発!可愛い女の子と一つ屋根の下、何故か彼女とのちょっとえっちな夢まで見るようになっちゃって、いい加減理性の限界!一体俺どうなっちゃうの?!とまぁ、ギル視点でいうとこんな感じで男性向けエロラブコメが始まりそうな感じで関係がスタートしてるんですが、実際は恋愛フラグらしいフラグが立つことなく、むしろリネットが無自覚にフラグを折り続け、もどかしいすれ違いを重ねに重ねて、最終的にはギルが失恋して距離を置くことになってしまいます。個別ではこのルームシェア時代でのすれ違いやラッキースケベエピソードやギルがリネットを好きになるまでのくだりを振り返りつつ、現代でのリネットとの関係の変化を描いていきます。いやほんとね。ギルほんといい奴なんですよ。ちょっと愛が重くて粘着質で執着度強すぎて重い男なんですけど、ルームシェア時代のギルってほんと紳士で、リネットちゃんほんと最初に会ったのがギルでよかったな!感謝しな~?って思わざる負えないくらいギルが不憫で健気でいい人でしたね。知識や経験がないとはいえ、この√だとギルは確かにクソ重すぎる愛情持ってますが、どちらかといえばリネットのほうが身勝手な態度だったなぁと感じることが多かったです。とはいえまぁギル自身も献身的な愛といいながらその実身勝手な愛情の押しつけなのでお互いさまといえばそうなのかもしれませんが。中盤までのお互いが相手が自分よりも先を歩いてると思って、どんな相手に自分も追いつきたい、対等に横に歩きたいとすれ違いながらも頑張る姿はとても好きでした。対等な関係になるまでの心の成長描写が丁寧でよかったですね。しかしそこからまたすれ違って一波乱起きたあたりはまたリネットにもやもやしつつ、しかしギルもギルでそれでもリネットが好きだ!!!!と駆け抜けていくので、なんというかもはやバカップルごちそうさまですというか。犬も食わないなんとやら。螢彩院くんやシェルビー社長√にはなかったファンタジー要素がかなり出てきてハチャメチャ度が上がっていくので、後半はな、なんだこれは、、?って気分になりながらシナリオ読んでましたね。いやもうぶっ飛びシナリオです。ギルの愛の叫びは笑っちゃいましたが。あとアランはあれでいいの!??という気持ちと。いやもうツッコミところしかない。
そんなわけでもやもやする事も多かったですが、ちょいちょい笑かしてくるし、変化していく心理描写は素敵だなぁと思いつつ最終的になんだこれ???てなるとにかくハチャメチャラブコメ√だったなと感じます。ギルがそれでいいならもうなんでもいいんじゃないかな!!そんな気持ちになれる√でした!